【薬剤師が解説】フェムケアは怪しいは本当?誤解される理由と期待されるフェムケアの効果を科学的に解説!

こんにちは、ビズジーン編集部です。

フェムケア(Femcare)は、女性特有の身体的・心理的変化や課題に寄り添い、QOL(生活の質)を高めることを目的としたケアの総称です。

生理痛、PMS、更年期、妊活、産後ケア、メンタルヘルス、そして膣内環境まで。かつては“個人の悩み”とされてきた領域が、今や“社会全体で考える健康課題”へと進化しつつあります。

そしてフェムケアは今、単なる「トレンド」ではなく、科学・医療・テクノロジーが結集した次世代のセルフケアとして再定義されています

フェムケアとは、女性の健康と快適さを維持・向上させるための包括的なケアやサービスを指します。「Feminine Care(女性のためのケア)」の略称で、月経関連ケア、泌尿生殖器の健康管理、ホルモンバランスの調整、VIO周辺のケアなどが含まれます。

単なる衛生管理を超えて、女性の身体的・精神的健康をサポートし、各ライフステージにおける生活の質(QOL)向上を目指す取り組みです。

科学的根拠に基づいた適切なフェムケアは、女性特有の健康問題の予防や自己理解の促進にも役立ちます。

また、デリケートゾーンの衛生管理によって、膣内環境のバランス維持であったり、尿路感染症や膣カンジダ症などの予防と対策といった様々な良い効果をもたらすことがわかってきています。

しかし、なぜ一部で「フェムケア=怪しい」というイメージがついているのでしょうか。

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1. まだまだ科学的根拠が不足している

フェムケア製品やサービスの中には、その効果や作用機序について十分な科学的根拠が明らかになっていないものもあるようです。

女性の健康に関する研究自体が歴史的に少なく、エビデンスベースの情報が限られていることも一因です。「本当に効果があるのか」と疑問を持つのは当然といえるでしょう。

また、フェムケアは病気になる前の「未病」という段階で用いるものなので、大規模な臨床試験や市場調査が進んていないという一面も考えられます。

2. 悩みを強調した過剰なマーケティング

一言でフェムケア商品と言っても、その厳密な定義は無く、非常に多くの商品が「フェムケア商品」として市場に出回っています。

そのため、一部のフェムケア製品においては、過度なマーケティングや、高額な価格設定がなされているものも散見されます。

「女性特有の悩み」を過度に強調することで、高額なフェムケア製品を販売するようなアプローチは、消費者の不信感につながる可能性があります。

3. プライバシーへの懸念と社会的タブー

以前よりも改善が見られているようには思いますが、女性の体や健康に関する話題は、いまだに社会的タブーとされる傾向があります。

そのため、フェムケアに関する正確な情報が広まりにくく、「怪しい」という印象につながっています。

そして、「生理痛はみな我慢している」「更年期で体調が乱れるのはしょうがない」といった誤解や偏見が生じやすい状況があります。

フェムケアに対する懸念や疑問の声がありますが、科学的根拠に基づいたアプローチでおこなうフェムケアは女性のQOL(生活の質)向上に良い効果をもたらします。

・膣内環境の健全なpHバランス維持
・尿路感染症の予防
・更年期症状への対応

さらに、フェムケアの効果は単に症状の緩和にとどまりません。

ストレスの軽減や自分の体を理解し、適切にケアできているという自己効力感はメンタルヘルスの向上にも貢献します。また、月経や更年期などのライフステージの変化に伴う不安の軽減効果は大きいといえるでしょう。

さらに女性特有の健康課題が適切にコントロールされることで、仕事や学業、社交活動などの社会参加にも積極的になり、キャリア形成や対人関係の構築など、人生の様々な側面での充実感につながることも期待できます。

そのようなフェムケアを考える上で重要なテーマは「健康な膣内環境の維持」です。


果たして健康な膣内環境とはどのような状態を指すのでしょうか。

理想的な膣内環境では、ラクトバチルス乳酸菌(デーデルライン桿菌)が優勢であり、腟内のpHを酸性に保ってくれます。そしてそのおかげで次のような効果が維持されています:

  • かゆみ・においの予防
  • 細菌性膣炎・カンジダのリスク低下
  • 性感染症の予防

しかし、ストレス・睡眠不足・抗生物質の使用・ホルモンバランスの乱れなどによって、ラクトバチルス菌が減少しやすくなります。これにより、膣内のpHが上昇し、悪玉菌が増殖、さまざまな不快症状や婦人科疾患へとつながってしまうのです。

なぜ“腟内の菌バランス”が見過ごされてきたのか

膣内環境の乱れは、日常的な違和感や不快感として現れることが多いため、「病気じゃないから様子を見よう」と放置されがちです。

また、婦人科に行くほどでもないと感じ、自己判断でケアを進めてしまうケースも少なくありません。

だからこそ、自分自身で膣内環境をチェックできる方法が求められていました。

「フェムテスト ~ラクトバチルス~」は、膣内の善玉菌である、ラクトバチルス菌(乳酸菌)を高精度PCRにより解析し、腟内の菌バランスを検査するセルフ検査キットです。

腟内の菌バランスが崩れると、細菌性膣炎や膣カンジダ症、さらには性感染症のリスクまで高まると言われています。

「フェムテスト」の特徴

  • 手軽な自己採取:綿棒で膣内検体を採取し、ポストで送付するだけ
  • ラクトバチルス菌の比率を解析:専門機関での遺伝子解析により結果を提供
  • 科学的アドバイスの提供:検査結果に基づいた生活改善やサプリ選びが可能

詳しくは当社社員のやってみた記事をご参照ください。
参照記事:【レビュー】腟内フローラ検査キット「フェムテスト」を当社社員がやってみた

フェムケアに「怪しさ」を感じるのは、信頼性や情報の透明性が不足しているから。

だからこそ、科学的アプローチに基づくケアが、今後の標準になっていくと考えられます

これからも女性の美容と健康のために、よりよい製品づくりと情報発信を続けていきたいと思います。

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